彫刻の森美術館

環境芸術事業

北こぶし知床 ホテル&リゾート

CL:北こぶし知床 ホテル&リゾート(旧知床グランドホテル北こぶし)
ホテルの宿泊客の満足度・ブランドイメージの向上としてエントランスやロビーにアート作品を展示、ホテルとアーティストとのコラボレーション商品の開発(当財団MD事業)をしております。

2016年2月10日〜5月19日
肉眼でも天の川を見えるほどの星空の美しいウトロ。そんな美しい星空をテーマに2組のアーティストによる展示をおこないました。


大石麻央 夢より遠い、いまを探す旅

photo:久世茉里子(MATHRAX)

動物のマスクをかぶり動物の肌をした人々を、フェルトを素材に彫刻作品として制作。この作品では12星座に扮した人たちがロビーに星空のように点在して展示されています。



MATHRAX ステラノーヴァ

photo:久世茉里子(MATHRAX)

「ステラノーヴァ」には、新星という意味があり、一生を終えた星が他の星の接近により、積もったガスの核爆発で急激に明るく輝く現象が、地球からはまるで新しい星が生まれたかのように見えることから、このような名前がついたと言われています。
この作品はそんな新星に擬え、他の存在との関係することで自分や相手が新しく生まれ変わることを表現しています。
作品にふれてみると、星に見立てたスピーカーから優しい音と光がしてきます。音の交わりを感じることで、何気ない日常にも変化が生まれます。

絵画 佐々木 愛 × 詩 管 啓次郎 「Walking」プロジェクト

2016年7月13日〜12月13日

人は日々、歩きます。
無意識に手足を動かし、思い思いの場所へとおもむいてさまざまな物事と出会います。その瞬間にあった色、音、光とともに捉えた物事から、人は意識を拡張し、思考を深めていきます。歩くという経験を通して、私たちは、見慣れた世界を見つめ直し、新たな道を見出すのです。そして、それがときに文字となり書物となって、あるいは絵画や音楽となって形を変え、この世界に新たな光を差し込みます。

詩人である管啓次郎の「歩くこと」をめぐる言葉にインスピレーションを得て、その詩に寄り添うように描かれた佐々木愛のドローイング作品は、色鉛筆や油彩・パステル・カラーインクといった多様な画材で1点1点異なった表情を見せています。会場をゆっくりと歩きまわるうちに、詩を通して想像する体験と絵に向き合い感じ入る時間が交互に訪れ、「歩くこと」についての新たな感覚が芽生えることでしょう。

「Walking」プロジェクト
2009年に明治大学の生田図書館Gallery ZERO(神奈川)で始まった「Walking」のプロジェクトは、その後、管啓次郎(1958年生まれ)と佐々木愛(1976年大阪生まれ)により新たに展開し、2011年夏にモエレ沼公園ガラスのピラミッド(北海道)、2014年クレマチスの丘ベルナールビュフェ美術館にて開催され、今後も継続して行われていきます。