彫刻の森美術館

常設作品紹介

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カール・ミレス  (スウェーデン-アメリカ  1875-1955)

「人とペガサス」1949

ブロンズ 250×336×140 cm

「神の手」1954

ブロンズ 380×207×100 cm

《人とペガサス》は、ギリシャ神話の英雄ベレロフォンが天馬ペガサスに乗って、怪物キマイラの退治に向かう場面である。そそり立つ台座の上で人もペガサスも思いきり体を伸ばし、さらに高く飛翔しようとする。《神の手》は、《宇宙》とも名づけられ、ミレス晩年の代表作である。天空を背景にシルエットとして見るように作られ、宗教と天文学を基底とし、宇宙の真理への探求を渇望する人間を表現している。ミレスの彫刻には美術の諸様式が混合しており、ギリシャ・アルカイック期やゴシック、あるいはバロック的な要素が盛り込まれている。生涯を通じて、人間の存在について哲学的な考察を試みた。また、想像力豊かな構図、自由奔放な動きを得意とする彼の作品は、 空を背景にした野外に映える。