彫刻の森美術館

常設作品紹介

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ライナー・クリスター  (ドイツ  1935-2002)

「大きな手」1973

アルミニウム 245×114×39 cm

「白い仮面をつけた頭像」1981-1982

石灰岩(マガコ産、ポルトガル産) 200×105×130 cm

クリスターは、旧東ドイツで医学を学んでいたが、国家侮辱罪で収監され、1958年に旧西ベルリンに亡命し、2年後ベルリンの芸術大学に入学した。地面から突き出ている《大きな手》には、ナチス・ドイツの迫害で苦しんだ過去を持つ作家の、生きることへの切望が表われているようだ。〈頭像〉シリーズは、アメリカ先住民族の礼拝用仮面、オルメカ文化の巨石人頭像、トルテカ文化の戦士の柱像、イースター島の巨石立像「モアイ」などから暗示を受けて生まれた。しかしクリスターの頭像は、仮面で覆われ、あるものは釘を打たれ、あるいは手で耳や目をふさいで現代の不安や恐怖に耐えている。ミケランジェロの素描から想を得たという開けた口は、何を叫んでいるのだろうか。