彫刻の森美術館

常設作品紹介

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フランソワ=ザビエ・ラランヌ  (フランス  1927-2008)

クロード・ラランヌ  (フランス  1925-2019)

「嘆きの天使」1986

トラニ石 370×505×470 cm

水面に映った自分の姿に恋をして水仙の花に生まれ変わったという、ギリシャ神話の青年ナルシスのように、水面に頬をよせる天使。水面の恋人は言葉を返すこともなく、流れ落ちる涙は、水面に映る自分の顔をかき消してしまう。しかし、かなわぬ恋を嘆きながらも、その顔はどこか微笑んでいるようにも見える。作者のラランヌ夫妻は、動物の形をした家具など様々な分野の作品を、共同で生み出してきた。動物や昆虫、植物を題材にしたその作品は、愛らしくも不思議であり、見る者を空想の世界に誘う。