彫刻の森美術館

常設作品紹介

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ガブリエル・ロアール  (フランス  1904-1996)

「幸せをよぶシンフォニー彫刻」1975

スカルプチャード・グラス、鉄、エポキシ樹脂 1,800 x 800 x 800 cm

480枚のステンドグラスによるパネルで壁面が構成され、色ガラスの光だけで空間そのものを造形した作品。題名は「光の奏でる交響詩」を意味する。ステンドグラスの技法のうち、ダル・ド・ヴェールという厚さ2~3センチメートルの板ガラスを使用する技法がとられている。ガラスをたたいて割れ模様を入れ、そこに差し込む光が屈折することで、独特のきらびやかさが出ている。ロアールは、このガラスを「スカルプチャード・グラス」と呼んだ。作品の構図は、ロアールの子供時代の世界が散文詩的に映し出されている。その情景は、東南西北の方角に合わせて春夏秋冬の場面が四分割されていて、螺旋階段を昇り降りしながら四季を巡り、塔の屋上からは箱根連山の眺望が得られる。